ほぼ10年前と少し古い本ですが、現在の「読み聞かせ」の広がりに先鞭をつけた1冊ではないでしょうか。子どもの読書推進活動の盛り上がるきざしが見えてきた’99年末ごろから「読み聞かせ」のブームめいたメディアでの取り上げられかたを思えば、刊行タイミングは偶然であっても、絶妙であったと言わざるをえないでしょう。 本書の内容に入ると、理論ではなく「実践」ではありますが、事細かに読み聞かせについてその方法や仕組みを書き連ねた「実施マニュアル」ではありません。どちらかというと、やったことはただ中学生に本を読んであげただけ、しかし活動の積み重ねが着実に子どもたちの成長に影響を与えている、ということを綴っていった実践記です。 著者の読書指導に対する思いも十分なほど書きつづられていますが、印象的なのは、子どもたちの感想(感想文ではない)がたくさん掲載されていることです。この感想を除くと思いっきりページ数が減ってしまうのでは、とつまらないことも考えましたが、実践の迫力をいちばん伝えているのではないでしょうか。 また、本書で見られる著者の実践の成果は読み聞かせだけでなく、そのほかの日常的なとくに文章で表現できない読書指導にもあったのかとも思います。「読み聞かせ」の成果だけに目をとらわれずに読むことも大事なのではないでしょうか。 巻末に読み聞かせ・読書指導に使用した作品の一覧が収録されています。 スレッドテーマ [ 学校・教育 … 読み聞かせ・ブックトーク ]
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